(平成19年6月号)
6月4日をはさんだ1週間は「歯の衛生週間」です。マスコミでも色々と歯に関する特集を組みますから、ぜひご覧下さい。
最近知ったことですが、骨折の頻度は一般的な傾向として赤道から離れるほど高くなるそうです。また、アジア人の方が欧米人に比べて骨折が少ないという研究もあります。
理由は私には分かりませんが、単純にカルシウムの摂取量の違いだけではなく、人種による何かの理由があるのでしょう。(例えば、欧米人の肥満体質とか)
アジア人に骨折が少ないといっても、50歳以上の日本人女性の4人に一人は骨粗しょう症だそうですから、他人事ではありません。
歯科の治療は歯肉、歯、顎骨の病気がほとんどで、私も毎日患者さんの顎を見ています。
顎の大きい人、細い人、固そうな人、柔らかそうな人、骨の丈夫さ=体の丈夫さといっても良いくらい密接な関係があります。歯の丈夫さも骨の状態が良くなければ保てません。
歯科の分野で骨は歯を支えるという重大な役目がありますが、骨は体に供給するカルシウムを蓄えておく場所でもあります。蓄えられるカルシウムの量より使われる量が多くなると、骨の中が空洞化して骨粗しょう症になります。
誰でも年齢とともに骨量は徐々に減っていきますが、骨粗しょう症とは若い人の骨の量の70%以下になった状態です。骨の検査は色々な方法があるようですが、大まかにならば歯科医院で撮影する「パノラマ・レントゲン写真」でも調べることができます。と言うより、われわれ歯科医師は抜歯や歯周病の治療の時に撮影するレントゲン写真で患者さんの骨の内部の状態を常に観察しています。骨粗しょう症が気になるようなら今度の治療の時に聞いて下さい。
インプラントの手術で顎の骨にドリルで穴を開ける時には、その患者さんの骨の状態が
はっきりと分かります。皮質骨という外側の骨は硬いけれど海綿骨という内部の骨がスカスカだ、という女性はたくさんいます。(骨粗しょう症予備軍でしょうね)
また抜歯してから長期間、義歯も入れずに放置していた部分の骨はほとんどがスカスカになっています。骨は力が加わる部分で代謝が良くなりカルシウムの添加が起こります、義歯は邪魔だから入れない、といってそのままにしている人は残っている歯が負担過重で早くにダメになるだけではなく、お金を貯めてインプラントをいれようとしても、もう骨が弱くなって手術ができないということになります。
顎に限らず常に体を動かして筋肉を使わないと、顎の骨がやせるように体全体の骨の中身がスカスカになり、ちょっと転んだらポキッと折れてしまうやわな骨になってしまいます。
人間、若いうちから良く噛み、良く食べ、良く動くことが丈夫で長生きする秘訣でしょうかね。
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