(平成17年11月号)
先月は歯科用CTスキャンがすばらしい器械だという話をしました。しかしそんなに詳しく見られるなら、X線の被爆も何倍も多いのでは?と心配する方も多いと思いますが、とんでもありません。われわれが患者さんの顎を撮影している「頭部X線規格写真」といわれるものと比べても、5割増程度のX線量でコンピューターが規格写真20枚分のデーター処理をしてくれるため、患者さんに対する危険は全くありません。将来はもっと少ないX線量でより多くの情報が得られるようになるでしょう。
そういえば、何年か前に電磁波を異常に怖がって白装束で白い車に乗ったおかしな集団がニュースになりました。レントゲン(X線)だけではなく波長の短い放射線から波長の長いマイクロ波、電波まで(紫外線や可視光線、赤外線も電磁波です)電磁波の種類はたくさんありますが、人体に有害と思われるのは波長の短い放射線、波長の長いマイクロ波、電波といったところでしょうか。(紫外線も焼けどや皮膚ガンの原因で有害でした)
放射線に対しては皆さんとても神経質になっているのでまず安心だとして、電波に対してはいかがでしょうか?高圧線から出る電磁波はどうでしょう、八千代市に東京女子医大病院を誘致する時、最初に予定していた場所のすぐ近くに高圧線があるという理由で大学側が難色を示した事実があります。外国には高圧線から一定の距離をおかないと住宅が建てられない国もあるようです。訴訟大国アメリカでは脳腫瘍になった原因が携帯電話の多用にあるとして電話会社や製造元を訴えた例があります(おもちゃのバットマンのマントを羽織ってビルから飛び降り怪我をしても、「これを着けても飛べない」と書いてなかったと、訴訟を起こす国ですけど)。
それでも、子供の脳に携帯電話のような電磁波を発生する器械を直接当てていれば、そのエネルギーが蓄積して、活発に分裂している幼い脳細胞に影響が出るのではないかと、私としては心配になります。アスベストのように何十年も経ってやっと危険性が認められる事は日本の行政システムでは珍しくありません。(歯科技工では私も毎日アスベストを知らずに使っていました。)携帯での長電話をするならイヤーホーンをするとか、メールで済ませるとか予防方法はいくらでもあります。別に白装束やアルミホイルはいりません。
仕事で何時間もパソコンのモニターの前に居る時も電磁波を避ける方法が必要といわれています、電磁波を遮断する用品が売られているのもそのためです。ちょっとした注意で有害な電磁波は軽減できると思います、それでもまだ不明な点が多い分野なので注目はしていた方がよいでしょう。
今月から個人情報保護のため、長年続けてきた「定期健診でむし歯のない子」等の写真掲示は中止となりました。楽しみにしてくれていたお子さんには申し訳ありませんが、これも時代の流れですので、なにとぞご理解下さい。
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