(平成16年8月号)
フッ素によるむし歯予防(フロリデーションについて)
ブッシュ大統領は8本のむし歯があるそうです。(もちろん、ちゃんと治療してあります)アメリカと言う国は大統領の健康状態をそこまで公表する国なのですね。この8本の処置歯のことを採り上げて「大統領はちゃんと歯を磨いているのか?」と記者に質問され、報道官は「大統領の世代では、フロリデーションが、まだ十分に実施されていなかったためだ」と答えたそうです。フロリデーションとはむし歯予防のために、水道水に人工的にフッ素を入れることで、現在では約60カ国で実施されています。
30年前、日本の子供のむし歯は、他の経済先進国より少なかったのです。なぜかというと日本人は元々、砂糖を採る量が欧米の半分くらいしかない人種なのです。そして1日1回以上歯を磨く子供の割合は、92%で、世界一です。また人口2000人に一人以上の歯科医師がいる(八千代市では1700人に一軒の歯科医院があります)医療にも恵まれた国です。
しかし、12歳児のむし歯の数は今でも2.4本で、予防先進国のフィンランド、スウェーデンの1.1本、アメリカの1.4本とは大きく差があります。
この数字が実はとても重大な数字なのです。砂糖を他の国の半分しか採らず、一番まじめに歯磨きをしているのに、むし歯が減らない。これがフロリデーションをやっている国と、やっていない国の差なのです。タイ、香港などではフロリデーションを始めたために、数年で子供のむし歯の数が半減したそうです、私も驚きました。お隣の韓国も国策として水道水にフッ化物を入れるようになりましたから、数年のうちに日本は追い越されるでしょう。
子供のむし歯だけではなく、大人のむし歯に対しても、フッ素は効果があります、またフッ素は歯周病の治療にも使われることがあります。
そこで、フロリデーションができない日本の場合はどうすればむし歯を減らせるかというと、まずフッ素入りの歯磨き剤を毎日使って下さい。ただしこの方法は磨く時間や使う量が一定ではないので、あてにはなりませんが、やらないよりはやるべきです。また、歯科医院で年に2〜3回濃度の高いフッ素を塗るのも効果があります、同時に歯並びやむし歯のチェックもできます。他に、ご家庭でできるフッ素塗布として、毎晩寝る前にフッ素のペーストを歯の表面に塗るのは良い方法です。フッ素が唾液に溶けて、体の中に取り入れられます。寝る前にフッ素溶液でうがいをするのも良いでしょう。
歯の表面は毎日造り替えられています。特に夜のうちに唾液中のカルシウムが歯を修復することがわかっていますから、低濃度のフッ素を毎晩寝る前に塗ることは日本でできる最良の方法だと思います。
詳しくは、当院の歯科医師、歯科衛生士にお尋ね下さい。
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