(平成14年2月号)
歯科における環境ホルモン問題
去年あたりから時々、新聞に歯科で使われている材料の中には、人体に害がある物質が含まれた物がある。という記事が載ることがあります。
つまり歯科材料の中に、「環境ホルモン」と呼ばれている成分が含まれていて、人体に悪い影響がある。という話なのです。
(当医院では、この物質の含まれている材料は使っていません)
今月はこの「歯科における環境ホルモン」についての話です。
むし歯を削ってプラスチックを詰めることがあります。今では丈夫で、歯に近い色の物が開発され、我々歯科医でもだまされることがあります。
このプラスチックは、強い光を照射することで硬化するように作られた、特殊なものなのです。私が大学にいた20年以上前には、歯科用のプラスチックはまだ開発されたばかりで、硬化剤とプラスチック材を練って使っていましたが、硬化に時間がかかり、練る間に気泡が入り易く、色の調合が難しく、唾や息の湿気ですぐにとれてしまう扱いずらい材料でした。
その扱いずらさを、解決してくれたのが「光で固まるプラスチック」だったのです。
ところが本来、強い光をプラスチックに照射すると、表面が劣化したり、変色したりしてしまいます。
それでは綺麗な歯の色は出せませんし、長持ちしませんから原因となる紫外線を遮断する物質を中に混ぜたというわけです。これが問題の「環境ホルモン」です。女性ホルモンによく似た物質で、男性の生殖機能を弱めると考えられています。
皆さん日焼け止めクリームを使ったことはあるでしょう。その中には紫外線を遮断するために、この成分が入っています。
藤本歯科医院では、「環境ホルモン」が含まれているプラスチックの使用を中止していますが、色、硬さとも従来品に比べてかなり劣っています。
牛肉のことでもお分かりのように、「国の言う安全」が本当の安全とは言えない以上患者さんにうかつに使うわけにはいきません。
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